日本たばこ産業 業績
JTの業績について考えます。
2021年2月9日、同社は2021年12月期の減配を発表しました。非常に残念です。今期の一株配当は130円となる見込みです。
また、減配だけでなく、配当政策も変更され、配当性向75%を目指すと宣言しています。ちなみに2020年は88%でした。
業績をみてみます。
売上、営業利益ともにほぼ横ばい、緩やかに減収減益です。
(単位は百万円)
フリーキャッシュフローは、2016年度こそNatural American Spirit の米国外たばこ事業の取得があったためマイナスになっていますが、平常時は3,000億円以上のFCFを生み出す力があります。年間の配当支払いは3000億弱ですので、なんとかまかなえます。
(単位は百万円)
営業CFマージンも25%近くになっており、稼ぐ力は十分です。
JTのビジネスモデルが崩れたわけではないのにもかかわらず、減配を行ったのは、各所で指摘されているとおり、国内のリストラに対する社内的なガス抜きが理由だと思われます。
日本たばこ産業(JT)は9日、国内たばこ事業のリストラを発表した。46歳以上の社員1000人の希望退職を募るほか、九州工場(福岡県筑紫野市)やグループ会社の工場を閉鎖する。営業補佐のパート従業員制度も廃止。退職勧奨や雇い止めなどで、1600人を削減する。一連のリストラで、2022年3月までをめどに3000人規模の人員を減らす。